令和6年12月多摩市議会に向けて、一般質問の通告を行いました
1、多摩市の介護基盤の整備について
介護事業者の倒産が全国で急増しています。今年度上半期における介護事業者の倒産件数は95件にも上り、これまで最多だった2022年度上半期の73件を大きく上回って今なお増え続けており、深刻さに歯止めのかからない現状です。業種別に見ると、在宅系サービスである訪問介護で昨年同時期の34件から46件に、通所・短期入所で16件から33件と増加しており、来年2025年度に向けて構築してきた地域包括ケアシステムの確立が危ぶまれる状況となっており、特に在宅系介護サービス基盤の整備は喫緊の課題です。
重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができる多摩市のため、今後増加が見込まれる認知症高齢者の地域での生活を支えるために、以下、質問します。
(1) 介護報酬は公定価格のため価格転嫁は実質不可能であり、運営コストの上昇と売上不振はそのまま倒産に直結する問題となりかねません。ガソリン燃料その他物価高騰や郵便料金の値上げ、最低賃金引上げなどによる人件費上昇、2024年度介護報酬改定による基本報酬引き下げ、コロナ禍でさらに悪化した人手不足など、課題は山積しています。全国で倒産の相次ぐ介護事業者の状況について、市はどのように分析されているのでしょうか。
(2) 多摩市における介護基盤の状況について、市はどのように把握分析されているのでしょうか。
(3) 財務省は11月の財政制度等審議会財政制度分科会において、要介護1、2の高齢者への訪問介護と通所介護を市町村がそれぞれ運営する地域支援事業に移すべき、との提言を行いました。市はこの提言についてどのように評価しているのでしょうか。
(4) 東京都の介護サービス事業所燃料費高騰緊急対策支援金の受付が始まりましたが、対象事業や支援対象も限られており、これだけで市内介護事業者にとって十分な支援になるとは言い切れないと思いますが、市はどのようにお考えでしょうか。また、多摩市でも物価高騰等対策支援給付金のような支援を検討すべきだと思いますが、改めて市のお考えをお伺いします。
2、サッカーなどのスポーツを活用したまちづくりについて
もともとサッカーの盛んな多摩市ですが、最近は特にサッカー熱の高まりを感じることができます。J1リーグ所属の地元サッカークラブの予想以上の大躍進、昨年度のFC多摩ジュニアユースやムスタングFCによる全国制覇、キンダー世代から高齢者まで多種多様な参加者で盛り上がる多摩市サッカーリーグ、サッカー経験の少ない人や様々な原因で心身機能の低下が見られる方も参加できるウォーキングサッカーやこれから本格実施が計画されている多摩市フットサルリーグなど、幅広い市民活動を土台としたサッカー文化の醸成は、市民一人一人の心身両面に渡る健康に大きく寄与し、多摩市の進める健幸まちづくりの実現に向けて存分に活用すべき貴重な地域資源の一つです。より多くの市民がその人らしく充実した毎日を送ることのできる多摩市のために、以下、質問します。
(1) 多摩市内のサッカーグラウンドの整備状況についての市のお考えは、一定水準を維持できている、というものであったとこれまでの議会におけるご答弁から確認できますが、どういった根拠で一定水準を維持できているとお考えなのでしょうか。また一方で、市民や他の議員からは、サッカーグラウンドが足りない、という指摘を聞くこともあります。市のお考えと市民の意見に齟齬が生じている原因をどのように分析されますか。
(2) 市内スポーツ施設利用の抽選に外れ、市外でのサッカー活動を余儀なくされている子どもたちがいる現状を市は把握していますか。
(3) クレーのグラウンドは雨天での利用が難しいため、サッカー大会の運営に支障が生じている現状を市は把握していますか。
(4) 近隣市の天然芝人工芝サッカーグラウンド整備状況について、
稲城市は公共グラウンド4面、人口9.3万人なので、1面当たりの人口は2.3万人
府中市は公共グラウンド5面と民間グラウンド1面、人口26.1万人なので、1面当たりの人口は4.4万人、公共だけだと5.2万人
日野市は公共グラウンド3面、人口18.8万人なので、1面当たりの人口は6.3万人
多摩市は公共グラウンド1面と民間グラウンド1面、人口14.7万人なので、1面当たりの人口は7.4万人、公共だけだと14.7万人
となっており、近隣市に比べて多摩市の天然芝人工芝サッカーグラウンドの整備状況は圧倒的に少ない状態になっています。市はこの現状についてどのようにお考えになりますか。
(5) 市内の屋外スポーツ施設の内、稼働率のあまり高くないグラウンドの有効活用について、今需要があるにもかかわらず稼働率が上がらない原因をどのように分析されていますか。また、市は多種多様なスポーツの場とすることで稼働率を上げるというお考えもお持ちのようですが、新しい需要を掘り起こす前にまず現在あり応えきれていない需要に着実に応えることこそがスポーツのすそ野を広げる近道だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
(6) 健幸都市を掲げ健幸まちづくりを進める多摩市にとってふさわしいスポーツ施設やサッカーグラウンドの整備とは、多摩市民が胸を張って我が多摩市は健幸都市だと市内外に向けて発信できるスポーツ施設やサッカーグラウンドの整備とは、どのようなものだとお考えになりますか。
(7) 今シーズン16年ぶりにJ1の舞台に戻った多摩市をホームタウンとするJリーグクラブは、その資金規模から多くの人が今シーズンの苦戦も覚悟していたところでしたが、大方の予想を大きく覆す大躍進を見せており、2004年以来20年ぶりのJ1残留を決めたどころか、黄金時代と言われた93年・94年の優勝、95年の2位に続く歴代4番目の順位となる6位でシーズン終盤を迎えています。コロナ前は5000人台だった平均入場者数も今シーズンは1試合当たり2万人を超えるサポーターがスタジアムに詰め寄せるなど、これまでを知るものからするとこんなにたくさんのサポーターの皆さん今までどこに隠れていたのだろうと首をかしげざるを得ないような夢を見ているような状況が続いています。12/8アウェイ京都戦を残すのみとなった今シーズンの戦いぶりや多摩市への影響についてどのように評価されていますか。また、再びJ1の舞台での戦いを続けることとなった来シーズンに向けて、市はどのような期待を持って協働連携事業に臨まれるのでしょうか。
ご意見等ございましたら、きりきまでお気軽にご連絡くださいませ。